森林蓄積と木材の現状  


       注)ここで述べている森林とは、スギ・ヒノキの人工林を指します。


 我が国の森林資源は増え続けています。右グラフは森林蓄積量(体積)の推移です。

ご覧のとおり、森林資源は増え続けていますが、国産材の利用はここ数年横ばい傾向で、自給率は25~30%に留まっています。林業が衰退し、木を伐る人が減っているのは確かですが、輸入材に押され、国産材の利用も進まない悪循環に陥っています。



静岡市の森林

戦後の復興期に、多くの住宅を建てるために木を伐りました。その後、たくさんの苗木を植えたのですが、材価の低迷もあり林業者が激減し、人の手が入らない森林が増えています。

左の写真は、静岡市の梅ヶ島地区に足を運んで撮影したものです。適切な間伐や枝打ちが行われないと、木が混み過ぎて太くならない上、地面に陽が当たらなくなり、低層木が生えず、鳥や小動物が寄り付かなくなり、生命力が失われた森林になってしまいます。

木が太くならないということは、光合成も活発に行われなくなりCO2を吸着しませんし、酸素も出さなくなります。また表土が露わになるので、雨で土砂が流出し、土砂災害の遠因にもなっています。結果として地域の大切な水や空気に大きな悪影響を及ぼします。もちろん全てではありませんが、このような森林が増加しています。

 


どのような対策を打つのか?

静岡県では、森の力再生事業を通して間伐作業を進めています。搬出費用まで出ないため、写真のような伐り捨て間伐となっています。これには災害時に流出するなどの問題があるため、材を搬出する方向で政索シフトしています。また政府は、10年後に国産材自給率を50%とする目標を打ち出しました。森林経営計画を作成し、山主の集約化・作業道の整備・最新林業機械の導入を進めていきます。これらの施策により、材の搬出コストを下げるのが目的です。今後、大量に搬出されてくるであろう間伐材を、適切に利用する仕組みが求められています。


エネルギーとしての利用を進める

搬出される間伐材は、細い木や曲がり材も含まれています。これらをエネルギーとして活用するのはとても有効な手段です。私達が木質ペレットに着目した理由はここにあります。

ちなみに林業先進国ドイツでは、木材生産量の30%近くをエネルギーとして活用していま

す。ドイツに出来ることが我が国で出来ない筈はありませんね。我が国でも、昭和60年頃までは木材の燃料需要(薪と炭)が、木材全体の1/3くらいありました。それが林業者の貴重な収入源であったのは明らかです。現代に、木材のエネルギー需要を復活できれば、林業は息を吹き返すでしょう。